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てんぐさ入札会報告
毎年6月から10月にわたって行われるてんぐさ入札会の報告です。
てんぐさ入札会報告 令和2年(2020)
00 2020/03/30 令和元年度てんぐさ概況
01 2020/02/19 静岡県第1回入札会
02 2020/06/18 東京都第1回入札会
03 2020/06/25 徳島県第1回入札会
04 2020/07/04 愛媛県第1回入札会 

00 令和元年度(平成31年1月〜令和元年12月)てんぐさ概況

 全国のてんぐさ入札(生産)量

以下の表は、2019年・令和元年までの年別テングサ生産数量(入札数量+入札外数量)です。

産地\年 令和元年
2019年
平成30年
2018年
平成29年
2017年
平成28年
2016年
平成27年
2015年
平成26年
2014年
平成25年
2013年
東京都 35 34 42 35 44 52 53
静岡県 48 69 90 110 111 106 117
三重県 4 8 11 11 8 8 16
和歌山県 19 16 14 12 9 12 14
徳島県 36 36 31 36 26 45 32
愛媛県 103 114 135 118 149 160 146
高知県 9 13 9 16 11 29 40
長崎県 5 4 6 13 20 13 23
上記産地計 259 294 338 351 378 425 441
全国生産量 458 411 471 563 486 510 559

(単位:トン)株式会社 森田商店 調べ R2(2020)/3/30

 2019年(令和元年)の全国の生産数量は入札数量と入札外数量で458トンになった。2018年(平成30年)は411トンだったので 111.4%とやや増産になったものの過去6年間平均500トンにはまだ届かない結果となった。
 価格は前年に比して当初10%高になったものの年途中で前年並み数量予想から落ち着いた展開となった。しかし2017年から2019年までの3年間には2015年の価格から150%から200%近くの高値がつくこととなった。
 一方輸入では2017年1,630トン、2018年1,627トン、2019年1,731トンと微増となっている。内訳は韓国産2017年535トン1129円/kg、2018年271トン1388円/kgのところが2019年は181トン1399円/kgとなり価格高から輸入量は減少している。
 また、最大輸入国であるモロッコからは2017年519トン626円/kg、2018年680トン648円/kg、2019年802トン581円/kgとなりモロッコ政府の輸出枠が増加(2017/20118、1,441トン→2018/2019、1,683トン)しているのに呼応している。
 今年のテングサ状況をみるに1月2月が暖冬で水温が高く続いていたことから全国的に不作気味傾向と思われるが昨年150トンほど収穫量があった千葉県房総半島の生育状況が注目される。
 一方、近年まれにみる暖冬で長野県、岐阜県の冬季天然寒天製造においては例年の20%以上の生産減となり相応のテングサ未消化となり翌年の繰り越し在庫となった。
 加えて2020年2月から始まった国内での新型コロナウィルス騒動は4月には都市部に緊急事態宣言が発令され寒天、テングサを原料とした菓子類はじめ食品類の消費減が懸念される。
 2020年のテングサ市況は作柄以外の要因として繰り越し在庫増と需要減があいまって昨年のような高値はないと予想される。

*輸入統計は財務省貿易統計より、価格はCIF価格(保険料運賃込み)

(報告/社長 森田庄次)

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01 2020/02/19 静岡県第1回入札会

 静岡県第1回入札会が昨年と同時期の2月中旬に開催された(2月19日)。出品量は6,751kgと昨年の同時期と比較して6%の減産であり(2019年2月14日;7,200kg)、2016年から4年連続の減産となった(2016年第1回入札会=17,225kg、2017年第1回入札会=15,950kg、2018年第1回入札会=8,650kg、2019年第1回入札会=7,200kg)。内訳は仁科産テングサが6,075kg、八木沢産テングサが676kgであり、仁科産は2019年採取されたテングサであった(例年、この時期に出品される仁科は前年採取されたテングサである)。
 毎年4月に開催される入札会も今年は開催予定でない。暖冬の影響で海水温が下がらないことも勘案すると(海水温が14℃以下にならないと胞子が付着しない)、残念ながら今年も減産が懸念される。
 今回は入札会場で直接確認してはいないが、状態としては良好なようだ。例えば、仁科の中でも3等という銘柄のテングサは、昨年の最終入札会ではドラクサの混合率が高かったが、今回はドラクサが別銘柄として出品されている為、3等にはドラクサの含有率が低そうであった。採取者毎にテングサに対する意識が異なる為、同じ銘柄でも常に均一とは限らない。今回のように、明らかに異なるテングサを別途ドラクサとして分けて出品して頂ければ、価格をつけやすいし、お客様も使用もしやすい。
 入札業者は8社。内、FAX入札は4社であった。大減産した昨年よりも更に減産の為、落札価格が安値になることはあまり期待できなかった。実際、昨年の最終回の落札価格を参考にした落札価格となった。高値続きであるが、徐々に相場が下がっていくことを期待する。

(報告/常務 森田尚宏)

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02 2020/06/18 東京都第1回入札会

 東京都第1回入札会が昨年と同時期の6月中旬に開催された(6月18日)。静岡県入札会(2020.2.19開催)に続く2番目の入札会であり、今年の相場の方向性を左右する重要な入札会である。
 出品量は16,350kgであり、昨年の同時期と比較して25%の増産(2019年6月20日;13,104kg)、2014年からでも最も多かった(2014年第1回入札会=13,082kg、2015年第1回入札会=6,966kg、2016年第1回入札会=8,561kg、2017年第1回入札会=11,881kg、2018年第1回入札会=14,263kg、2019年第1回入札会=13,104kg)。コロナウイルスの流行により魚介類の売れ行きが不調となり、水産系の採取業者の多くがテングサ採取に移行した為と考えられる。このことは愛知県でも当てはまる為、全国的なことと推測される。
 出品の内訳は天赤=5,880kg、天赤荒=8,970kg、天晒荒=90kg、その他=1,410kgであり、天晒/天晒荒の出品量が少ないことが目立った。
 毎年、東京都入札会で出品されるテングサの状態は良好で、今回もそうであった。例えば等級が青混といっても、赤と遜色がなく、晒テングサとして問題なく使用できる状態といった具合である。ただし、同じ大島内でも少しずつテングサの様相は異なる為、それぞれ用途を検討していく必要がある。天赤の中でも若干荒が混入している産地があったり、天赤荒の中でも少し細めの産地があったりという感じである(※それぞれの特徴を生かすことは可能なので、現状のままで特に問題はない)。
 入札業者は8社。今年は静岡県産テングサの出品量が少ないが、その他の地域では増産の傾向がある為、落札価格も下落すると思われた。実際、開票されてみると落札価格は下落したが、天赤系のテングサは想定程下落しなかった。東京都産テングサは伊豆諸島産である為、伊豆ブランドの必要性があるのでは思われた。次回は6月25日の徳島県入札会である。こちらも増産との情報が入っているが、ブランドがつく産地のテングサは大幅な下落はないのではと思われた。

(報告/常務 森田尚宏)

東京都産テングサ

都漁連からの眺め
(梅雨の合間の快晴)

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03 2020/06/25 徳島県第1回入札会

 徳島県第1回入札会が昨年と同時期の6月下旬に開催された(6月25日)。全漁連主催の入札会としては今年初めてであり、全体では3番目の入札会である(2020.2.19静岡県入札会、2020.6.18東京都入札会)。前回の東京都入札会に続き、本入札会も今年の相場の方向性を左右する重要な入札会である。
 出品量は22,959.5kgと、昨年の同時期と比較して5%の増産(2019年6月25日;21,866kg)、2015年からでも最も多かった(2015年第1回入札会=17,404kg、2016年第1回入札会=20,644kg、2017年第1回入札会=18,200kg、2018年第1回入札会=16,117kg、2019年第1回入札会=21,866kg)。やはりコロナウイルス流行により魚介類の売れ行きが不調となり、水産系の採取業者の多くがテングサ採取に移行した為と考えられた。
 今回出品されたテングサを確認すると、ある産地のテングサでは様相が袋毎に大きく異なっていた。綺麗な様相のテングサが梱包された袋もあれば、カキ・アオ・フケが付着したテングサが梱包された袋もあったという具合である。採取業者毎で判断基準が異なる為と考えられるが、このような状態では入札業者もその産地の銘柄には応札し難くなる。結果、落札値が下がり、最悪応札無しという場合もありうる。採取業者/応札業者ともに良いことはない為、なるべく均一であることを望む。
 入札業者は6社。1週間前の東京都入札会では落札価格が下落した為、今回もその傾向があると思われた。しかし、ブランドがつく産地のテングサは落札価格に大幅な下落は見られなかった。また、様相が均一な産地のテングサも応札が集中した為か、落札価格に大幅な下落はみられなかった。来週は愛媛県入札会である。

(報告/常務 森田尚宏)

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04 2020/07/04 愛媛県第1回入札会

 愛媛県第1回入札会が昨年と同時期の7月上旬に開催された(7月3日)。出品量は68,342kgと、昨年の同時期と比較して18%の減産(2019年7月5日;82,966kg)、2015年からでも同時期の出品量としては最も少なかった(2015年第1回入札会=118,628kg、2016年第1回入札会=93,407kg、2017年第1回入札会=102,042kg、2018年第1回入札会=91,925kg、2019年第1回入札会=82,966kg)。先の東京都入札会や徳島県入札会では増産した一方、愛媛県では減産である。東京都や徳島県同様、コロナウイルスの影響で魚介類の採取からテングサ採取に移行してはいると思われるが、それでも増産していないということは実際に海中にテングサが生えていないのであろう。今年の冬の海水温が高かった為、テングサの胞子が付着し憎かったということか。
 テングサの状態は概ね綺麗でカキやフケが少ない産地が多かった。ただ寄草となると異物やカキが多い産地もあり、フケと等級分けされたテングサも含有量が高い産地もあった。
 入札業者は7社。愛媛県産テングサは生産量が多く、価格も割合求めやすいという点で千葉県産テングサと似ている(※出来上がるトコロテンの性状は大きく異なることは留意しておく必要がある)。今年は千葉県産テングサが増産傾向であり、コロナウイルスによる経済の低迷もあり、愛媛県産テングサを強く求める傾向は然程感じられなかった。実際、開票してみると予想通りの相場となった。来週は静岡県入札会である。

(報告/常務 森田尚宏)

愛媛県入札@(見付会場)


愛媛県入札A
(コロナウイルス対策)


蛇口からミカンジュース
(松山空港にて)

松山城

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