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てんぐさ入札会報告
毎年6月から10月にわたって行われるてんぐさ入札会の報告です。
てんぐさ入札会報告 平成24年(2012)
00 2012/05/04 平成23年度てんぐさ概況報告と今後。
01 2012/04/27 静岡県第1回入札会
02 2012/05/24 東京都第1回入札会
03 2012/06/12 徳島県第1回入札会
04 2012/06/13 静岡県第2回入札会
05 2012/07/07 愛媛県第1回入札会
06 2012/07/11 静岡県第3回入札会
07 2012/07/13 三重県第1回入札会
08 2012/07/19 東京都第2回入札会
09 2012/08/01 長崎県入札会
10 2012/08/20 和歌山県第1回入札会
11 2012/08/22 静岡県第4回入札会
12 2012/09/04 徳島県第2回入札会
13 2012/09/06 高知県第1回入札会
14 2012/09/24 東京都第3回入札会
15 2012/10/10 静岡県第6回入札会
16 2012/10/18 東京都第4回入札会
17 2012/11/14 静岡県第7回入札会
18 2012/11/20 平成24年度(平成24.4〜平成24.12)てんぐさ概況


平成23年(2011)21回
平成22年(2010)22回
平成21年(2009)19回
平成20年(2008)23回
平成19年(2007)24回
平成18年(2006)27回
平成17年(2005)24回
平成16年(2004)26回
平成15年(2003)27回
平成14年(2002)23回
平成13年(2001)20回
平成12年(2000)26回

00 2012/05/04 平成23年度(平成23年4月〜平成23年12月)てんぐさ概況報告と今後。

 全国のてんぐさ入札(生産)量

以下の表は、平成23年までの年別てんぐさ生産数量(入札数量+入札外数量)です。

産地\年 平成23年 平成22年 平成21年 平成20年 平成19年 平成18年 平成17年
東京都 53 57 59 73 105 127 115
静岡県 101 155 219 238 286 222 180
三重県 11 18 11 26 111 100 66
和歌山県 21 13 15 25 58 47 42
徳島県 37 34 21 41 55 93 97
愛媛県 80 69 70 88 122 237 189
高知県 36 20 39 25 18 16 8
長崎県 26 15 16 13 9 24 24
上記産地計 365 381 450 529 764 866 721
全国生産量 489 442 558 673 924 1002 843

(単位:トン)株式会社 森田商店 調べ 2012(H24)/4/21

 平成23年の天草全国生産量は489トンとなり不作の昨年442トンを僅か上回ったにすぎず、3年連続して500トン前後となった。平成17年の寒天ブームの翌年、平成18年1002トンは特別として、それ以前は例年おおよそ700トンほどの生産量であったので500トン程度の生産量では明らかに少ない。
 春先の天候、海水温度等により天草の生育の良否が決まってくるが、採取時の4月から7月ごろの天候も生産量に大きく作用する。
 平成23年の場合は全国的に早めの梅雨入り(5月21日~22日)で、梅雨明けは例年7月21日頃が7月8、9日(沖縄、奄美以外)であった。早めの梅雨入りと多めの降雨量が採取後の乾燥作業に災いした。また、梅雨明け後7月19日には台風6号が本土に接近して不順な天気が続いたのが減産要因となった。
 ところで平成24年4月1日より基準が引き上げられた放射能セシウムでは伊豆漁協仁科産のもの(平成23年7月1日採取)で放射性セシウム134、放射性セシウム137共に検出されていない(検出限界 セシウム134;4bq/kg、セシウム137;5bq/kg)と報告を受けている。(試験検査成績書 第G204-218号 平成24.4.20報告 (株)静環検査センター)
 一方、平成23年12月から平成24年2月までの天然寒天(角寒天、細寒天)製造は前年以上の好条件の気候に恵まれ天草は計画通りの消費となった。
 減産要因のあと一つは採取業者数の減少である。
 「鳥羽市の海の博物館が平成22年に調査したところ50年ほど前には全国約15,000人いた海女は2,174人と激減している。三重県が973人、石川県197人、千葉県158人、静岡県153人の順となっている。」(中日新聞平成23年7月22日朝刊より)。
 第一産業就業者数の減少は海女さんのみならず他でも見られることであり、今後もこの傾向は続くとみられる。
 一方、価格面では連続しての減産により流通在庫不足から平成23年6月当初から高値スタートとなり、以降夏をピークに最後まで高値で推移した。
 また、輸入天草では韓国が昨年以上の入荷で平成23年は997トン(平成22年722トン)、モロッコが1163トン(平成22年728トン)となっている。総輸入量では平成23年は2603トン、前年は1914トンであった。
 国内生産量が500トン前後のことを考えると輸入量がいかに多いかがわかる。なお、輸入価格は為替が円高傾向から円安にふれ(平成24年2月〜3月)、今後は少しずつ上がり傾向にある。今のところ前年比10%?20%高である。価格上昇は輸出国事情(モロッコの輸出制限)に起因している面あるが、韓国の価格は日本の天草価格も影響している。
 なお、今後の作柄予想をしてみるに、昨年末から年明けにかけて昭和60年(1985)以来の大雪、寒冬で着床状況は良いと思われる。春先以降の水温上昇があり採取時期に好天が続けば収穫量は期待できると考えて良い。

(報告/社長 森田庄次)

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01 2012/04/27 静岡県第1回入札会

 今年初めての静岡県入札会が早くも開かれた。去年も4月に入札会が開かれたが年度末の3月に開かれる予定が4月に延期になったため、去年は第7回入札会。今年は第1回入札会。今回から入札会主催者も静岡県漁連から伊豆漁業組合に移管されたため第1回になった理由のようである。とはいえ今年採取の天草が出品されたわけではなく、去年までに採取されたものである。
 出品品目は土肥から八木沢と西伊豆から仁科浜、計約1000本25トン。開催前に組合長挨拶とともに西伊豆漁協の天草放射能検査の報告も合わせてあった。他の組合も検査中ということで何より今は食の安全が求められるなかこれからもこの手の検査が必要とされていくことになると思われる。
 入札業者はファックス入札2社を含め計8社。今年は春先まで寒い日が続き、また雨が近い日が多かったせいかところてん需要が伸び悩んでいると、どの業者も口を揃えているなかでの入札。例年なら連休前、汗ばむほどの初夏の陽気があってもいいのだが今日の天気は風が吹けば上着が欲しくなるやや肌寒い一日。昨年秋の落札値を下回る値で落ち着くかと思えば逆に去年より上回る落札品も多々出た。いやはや相場は生き物、次回はどうなる。

(報告/専務 森田智治)

入札場に並んだ見本

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02 2012/05/24 東京都第1回入札会

 東京都第1回入札会が昨年と同様5月に開かれた。出品量は402本12,052kgで昨年の291本8,730kgより38%の増産である。ほとんどが伊豆大島の岡田地区と波浮地区である。
 冬場の水温が低く春からの水温上昇が天草の生育には好条件と言われているが、その傾向を裏付ける形となった。ただ、春以降の気温が今5月時期としては低めであるので今後が心配される。先の静岡県は平成23年採取物が多いので実質今年の天草生育状況を判断する結果となる。なお、昨年多かった青粉混じりの天草は今回の出品では少なかった。
 出席商社は9社と昨年の12社より減少した。また、応札者年齢も上の70歳から下が30歳半ばと、ばらけているが少しずつ世代交代が進み始めている。
 今回の出品はところ天向きのものが多く、また、そのところ天の販売動向は冬の寒さが春過ぎまで影響して、はかばかしくない状態である。原料の天草は増産、販売動向がやや不調とくれば価格は下向き加減となるのが成り行きなのだが、そうはいっても最初の入札会は方向性を決めかねるのが常である。
 結果、昨年に準じた価格で、想定以上にしっかりした価格がついた。浜の生産者、漁業組合の人たちとの意見交換会が入札会終了後に行われたが売り買い双方ともに納得した相場で今後の生産意欲も維持され、生産量も今後の天気次第であるが期待できそうと思われた。
 但し、6月の第2回は梅雨時期に入り数量が確保できないため、今のところは中止になる模様である。

(報告/社長 森田庄次)

波浮港天赤1等を検品する。

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03 2012/06/12 徳島県第1回入札会

 全漁連共販の第1回入札会がスタートした。昨年は6月23日であったが、今年は10日程早くなった。数量は22,034kgで昨年の22,709kgとほぼ同量となった。
 内訳をみると品質が良いとされる徳島県南部の牟岐地区が多くなっている。これは他の漁(魚など)が悪く天草採りに集中した結果と組合側からの説明があった。
 草本体をみれば、伸びも良く作柄良好であり、加えて他の漁からの振り替えもあり、さらに梅雨入りが昨年のように極端に早くなく、例年どおりの梅雨入り(西日本〜東海地区6月8日)であったのも量が集まることになった。
 応札商社数は7社で昨年の9社から2社減であった。しかし、参加商社数が少なくなったとはいえ、相場が弱く、安くなるとは一慨に言えず5月に行われた東京都の落札結果からして、慎重な対応が必要である。というのも翌6月13日には静岡県の入札が控えており、さらに7月3日には大口出品の愛媛県もある。
 総じて乾燥は上々である。
 価格を上げていくのか、横ばいでいっていいのか、はたまた下げに転じて今後の様子に合わせていくのかを判断しなければならない。下げて欲しいものを落札させるのは至難な芸当であり、欲しければそこそこの価格を入れるのが常套手段である。
 経験がものをいうところである。
 11時の札締めで即開票となり、落札者と落札価格が発表された。基本的には昨年価格を中心に上下2〜3%の中に収まった。

(報告/社長 森田庄次)

札締め前に天草を見付け、
検品をする。

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04 2012/06/13 静岡県第2回入札会

 例年ならこの時期に静岡県第1回の入札会となるのだが4月に第1回が開かれているので今回は第2回入札会。5月には東京都第1回入札会が開かれ、一日前の6月12日には徳島県での入札会が開かれた。いよいよ各地で入札会の花が咲き、業者は急がしく全国を回ることになる。
 今回の出品は394本9850kg。その内のほとんどが西伊豆仁科浜からの出品。写真のように仁科浜の天草倉庫はどっしりとした構えの歴史を感じさせる風格ある建物。眼をつぶれば往時の浜の賑わいが今以上であろうと容易に想像できる佇まいである。
 今回は入札前に浜周りをしてそれぞれの浜の天草生育状態、採取量を確認してみたのだが特に伊豆東地区の採取量が年々減ってきている傾向にあるような気がしてならない。一番の原因は採取者の高齢化、後継者がなかなかいないことなのだが、今年は天候不順がこれに加わり梅雨時ということもあってガラガラ状態の浜の倉庫が目立っている。
 入札業者はファックス入札業者2社を含め7社。さてさて入札結果はというと下げ相場の感はあるのだがなかなか下げきれない状態。逆に前回、前年同時期の値よりも高い値がつくものもあった。欲しいものには少し強めの値をつけなければいけないという心理状態の現れなのでしょう。一部で伊豆半島の今年の生産量は減という話もありこの結果になったのかもしれない。今年の入札会は始まったばかり、この先どちらに転ぶかは神のみぞ知る。

(報告/専務 森田智治)

伊豆仁科浜漁協倉庫;
往時の天草漁の繁栄がしのばれる。

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05 2012/07/03 愛媛県第1回入札会

 6月の徳島県に続き全漁連入札会、今回は愛媛県第1回入札会である。出品量は73トン。ちなみに去年は65トン、2年前は60トン。若干の増であるが最盛期は200トンを超えていたことを思えば時の流れを感じざるを得ない。
 写真のようにそれぞれの組合銘柄に必ず見本が1本出されているのでこれを見ながら見付けをすることになる。見本を見ながらこれは瀬戸内のもの、これはどこ地区のものなど頭に地図を思い浮かべての見付け。また同じ組合でも○、△、×等がつくものがあったりフケ、ガサ等が末尾につくものがあったりで、県漁連の人の話を聞きながらの要確認である。まぁ毎年のことではあるのですが確認を怠ると大変なことにもなりかねないので。
 出席商社は11社。各自それぞれお目当てのものがありながらのなかでの情報交換。おしなべて今年の寒天、ところてん需要は芳しくないというのが各商社の意見。相場は下がっていくはずなのだが今年の他の入札会での落札値は意外と去年並の値がつくものが多い。お昼12時に札締め、発表。結果は予想通りというべきか、去年並みか上回るものの続出であった。
 それはともかくこの日愛媛松山地区は朝から警報がでるほどの豪雨にみまわれた。そんな湿気の多い雨空のなかでの今回の見本はちょっと乾燥が良くないような気がしてならなかった。現物はもっと乾燥していて欲しいと願うばかりです。

(報告/専務 森田智治)

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06 2012/07/11 静岡県第3回入札会

 入札会真っ盛り。早くも静岡県第3回入札会である。梅雨明けを思わせるような暑い陽射しを浴びて下田に到着。今回の出品は447本11トン強。今年は第1回から今回までで1,865本46,621kgの出品、去年は同時期1,846本46,096kg。実に似たような数字になった。今回も西海岸のものが多く土肥の小下田のもので全体の2/3を占めた。他にも西海岸の組合のものが多く東海岸のものは全体の1割強である。数少ない東海岸の出品にいくらの値をつけるか思案しながらの見付けである。
 入札業者はファックス入札2社を含め8社。結果は予想通りというべきか去年同時期と同じか上回るような値がつくものばかりであった。特に東海岸のものに高値がついてそれぞれ業者の思い入れ、思惑が出た結果となった。今日の暑い天候と連動したわけでもないのだろうが高値の落札、ヒートアップした入札となった。
 一日おいて13日は三重県第1回入札会である。はてさて今回の結果を受けてどう影響がでるのか。しばし頭を悩ませることになる。

(報告/専務 森田智治)

入札会場にならべられた天草見本

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07 2012/07/13 三重県第1回入札会

 一昨日の静岡県の入札会に続き三重県第1回入札会である。松阪市にある入札会場にはすでに天草が集荷されていて現物で見付けすることができる。「青」の混入具合、「カキ」の付き具合、晒し天草の色具合等、各梱包の微妙な違いがわかるのはありがたいことである。また同じ20kg梱包でも組合によって乾燥の程度が違うのでこれも確認できるのは現物あってのことである。
 今回の出品は529本10,000kg弱。去年の6,800kgに比べれば増ではあるのだが、ここ数年いわゆる三重紀州ものの集荷が激減している。県漁連の人の話では海の中に生育はしているらしいのだが採らないだけいうことらしい。高値安定の今の時期こそ採取のいい機会だとは思うのだがそれぞれ事情があるのでしょう。
 入札は海苔の入札会場を使用するので写真のように広い会場が使われる。また各テーブルに置かれているキーボード端末での入札は三重県のみである。入札業者は8社。1時に入札開始。三重県漁連では1品ごとに入札が行われるので誰が落札した、しないで次の入札値を変えていかなくてはいけない。間髪置かずに次から次へと入札値を入力しなければいけないので臨機応変、機を見るに敏の対応が求められる。煽られる、慌てる、焦る、の3拍子であっという間に入札終了である。
 結果は今までの入札相場と同様、昨年並みまたはやや高めで終わった。来週は東京都の入札会。まだまだ入札会は続く。

(報告/専務 森田智治)

入札値の入力端末の並んだ
三重県漁連入札会場

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08 2012/07/19 東京都第2回入札会

 東京都第2回入札会が7月19日に開かれた。今回の出品量は383本で東京都の累計は785本となった。昨年はこの時期の累計数量が758本であるのでほぼ、同一量である。
 この時期は梅雨の期間、梅雨明けがいつになるかにより、数量が増減する。
 今年の梅雨明けは西日本(九州は除く)が平年より1日から4日早い7月17日である。梅雨入りは平年より1〜3日遅いので梅雨期間は短かったといえる。ただ九州地区は7月19日時点ではまだ梅雨明けになっていない。
 今回、入札前に次回8月開予定の入札会は現時点で集荷量が少なく、中止になることが漁連側から公表された。昨年も同様8月入札会は中止となっている。
 このことが各商社において今日の札に影響するかどうか、予定の札締めの時刻となった。
 ところで、札締め時刻を午後1時30分となっているのが、出品量の少なさから見付けも比較的早く終わるので締め時刻を1時に繰り上げないかという意見がでた。
 しかし、応札者のなかには列車、バスの時間から今までが良とする意見も出て従来どおりで行う、しかし状況に応じて早めることもあるという結論になった。
 即、札開票発表。結果、前回上下に価格が開いていたのが、平均の価格帯に収れんして終わった。
 昨年は7月後半から8月にかけて価格が急騰したのだが、今のところその傾向は出ていない。
 ただ、九州地区の梅雨明けが遅れているので今後の集荷量が減になる可能性もあり、今後の推移を見守る必要がある。

(報告/社長 森田庄次)

東京都漁連天草倉庫内;
天草の少ないのが目につく。

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09 2012/08/01 長崎県入札会

 8月1日長崎県の入札であった。数量は6,693kg、昨年は5,988kgでほぼ似たりよったりであるが、一昨年は8,752kgあるので2年続きの減産といえる。
 特に主力産地である五島列島福江島の三井楽産が3,545kgと昨年の3,756kgより落ちている。基本的には従事者が減っているという漁連側の説明である。
 一方、対馬産が三井楽産の減った分をカバーしているが、これとて地元での相対取り引きを極力入札会に出品を促し、数量確保している状況である。
 対馬産では、@乾燥が不十分な浜があること、A1俵毎の重量が不ぞろい、いわゆる乱貫であること。B同じ荷口で品質の違うものが出ていて区別されていないことと、その数が把握されていない等と改良すべき点が多くみられた。
 品質向上のために漁協の指導が必要とされる。
 ともあれ今年の応札者は4社、結果、昨年比三井楽産は下げ、他の産地はほぼ同じ価格かやや下がっての価格で落札された。もっとも昨年の三井楽は上げすぎであったのでその修正にすぎない。
 今年はこれでお盆の13日まで天草入札会は無く、あとは20日の和歌山県からである。
 当初の予想より今年の全国生産量は少なめの様相になってきている。

(報告/社長 森田庄次)

見本を前にして改良点を話し合う。

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10 2012/08/20 和歌山県第1回入札会

 8月も下旬に入ったというのにまだまだ暑い日が続いている。とはいえお盆も過ぎ、ところてん需要もひと段落。寒天需要もいまひとつ芳しくないという状況のなか、天草相場も峠を越えこれからは少し下げ戻るのではないかと思われるなかでの和歌山県入札会である。
 他県の入札会と違い泣いても笑っても和歌山県の入札会は年に一回、今回一回きりである。特に寒天製造に欠かせない夏草といわれるいわゆるサル草、また鬼草が出品されるので見本を見る目もより一層真剣になる。別段他の見付けがいい加減というわけではないのですけど。
 和歌山県の入札会は和歌山県で開催されるのではなくここ最近は大阪海苔協同組合会館で行われる。写真のように見本が並べられての見付けである。今回の出品は約14トン。去年と比べれば約7トンの減。入札業者は5社。1時半入札札締め。去年ほどの高相場はないだろうと業者間予想のなかでの発表。結果は予想通り去年の値を2割ほど下回るものとなった。もっとも去年はちょうど高相場のピークだったことを思えばこれが正常なのかもしれない。人の心理とはおかしなもので相場が下がり始めるともっと入札値を下げておいても落札できたのではないかと後悔が生まれてしまう。生産者の方達には申し訳ないのですが、人間欲がでてしまうものです。なにはともあれ欲しいものが落札でき、まずはめでたしというところか。引き続き22日は静岡県の入札会がひかえている。

(報告/専務 森田智治)

入札見本の展示

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11 2012/08/22 静岡県第4回入札会

 お盆も過ぎ入札会もいよいよ後半戦。これから9月上旬までまだまだ各地で入札会が開催される。20日の和歌山県入札会に続き22日は静岡県第4回入札会である。
 下田を行き来する伊豆急鉄道は黒船鉄道列車やらアニメ「夏色キセキ」列車やら工夫を凝らし観光客の目を楽しませてくれる。おまけに海辺を走る車窓からは今日は珍しく伊豆大島、利島、新島などがよく見えた。駅の到着アナウンスも「夏色キセキ」列車はアニメ声優の声で放送され観光気分を一層盛り上げている。熱海から下田まで「世界の車窓」ならぬ「伊豆の車窓」、石丸謙二郎にでもなった気分である。
 閑話休題。今回の出品は501本約12トン強。メインは仁科浜8.6トン。相変わらず今回も東海岸ものが少なく全体量の20パーセント弱の2.3トン。2日前の和歌山の相場を持ってすれば少しは下がるのかと思う反面、東海岸ものは量が少ないため下がらないかもという気も起きる。ファックス入札2社を含め入札業者は8社。結果は東海岸ものに限らず全体に前回値と同じか上回るものが続出。相場は下がってないのか、それとも一部の業者、伊豆の天草だけが突出しているだけなのかよくわからない結果となった。

(報告/専務 森田智治)

伊豆急;アニメ「夏色キセキ」列車

伊豆急;黒船鉄道列車

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12 2012/09/04 徳島県第2回入札会

 入札会も後半に入り、この一週間が後半の最大のヤマ場となる。本日9月4日は徳島県、6日は高知県、7日は愛媛県と四国で三連続開催である。
 9月に入り日中はまだ暑い日が続くが朝晩は秋を感じさせる日も出てきた徳島。目にはさやかに見えねども、朝晩の風は秋を感じさせ、時折降る雨は夏の終わりを告げているようでもある。
 今回の出品は約15トン。去年の同時期は14.5トン。ほぼ同量である。徳島県の入札会は写真のように全量、県漁連の倉庫に集められての入札。入札番号順に綺麗に並べられているので見付がしやすい。第一回の入札会の後に集荷されたもの、第一回の入札には出品せずに今回出品されたもの、さまざまである。
 入札業者は第一回に比べて少なく4社。8月お盆明けの和歌山県の入札会の流れからすれば相場は下がり気味と思われるがはてさてどうなるか。下がるならどれだけの下げ幅なのかが焦点になる。結果は去年の一割から二割ほどの下げでほとんどを1社が落札した。眠れる獅子が目覚めたのかそれとも想定外の結果なのか、なにはともあれこの結果をもって高知県の入札にむかうことになる。

(報告/専務 森田智治)

徳島県漁連倉庫内の天草

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13 2012/09/06 高知県第1回入札会

 四国入札9月第二ラウンド、舞台は高知県に移動。高知駅に降り立つと日中は時折降る雨のせいか蒸し暑い。そしていかにもここは南国土佐だと感じさせる幕末の志士たちの像が駅前でお出迎えをしてくれる。
 主催は高知県漁連から高知県漁協に昨年から移管されたが開催場所、方式等以前となんら変わりない。今回出品は15トン、去年の32トンに比べれば半分以下である。特に足摺岬地区が少なくほとんどが室戸岬周辺ものである。また高知県での特徴でもある六角といわれるオニ草、それにふのりの減少が今年は目に付く。前日高知入りして早速倉庫に並べられた見本を見ながら見付け。さすがに高知は一回のみの入札会だけあって春から採取された綺麗な草が多い。入札業者は5社。札締めは二回に分けられ、第一回は三津支所(約9トン)のみで札締め。4日の徳島の結果からすれば下げは必至。第一回の札締め発表は落札価格を発表せず落札者のみの発表。第一回の入札価格の手応えを考慮し、時間を少し空けて第二回の札締め、発表。結果は去年価格を1割から2割近く下げて終了。
 翌日7日は愛媛県第二回入札会。一部入札業者はそのまま高知から愛媛に移動。弊社は訳あって明日の愛媛県入札会は欠席。結果を見守ることとなる。

(報告/専務 森田智治)

維新、土佐の三傑

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14 2012/09/24 東京都第3回入札会

 入札会は大田区京浜島にある東京都漁業水産物流通センターで開かれる。8月に開かれる予定だった第3回入札会が数量不足で中止になったため今回が第3回入札会となった。久しぶりの京浜島は9月も半ば過ぎとあって埠頭を渡る風もさわやかで心地良い。などと感傷的な気分に浸る余裕などなく早速見付けである。今回は8月の入札会に間に合わせようと収穫されたものとそれ以後のものが混在している。青の混入具合、カキの付着具合が同じ銘柄でも違うので注意が必要。この点東京都の入札会は現物がすべて会場にあるため確認しやすくありがたい。
 また今回は一部三宅島からの出品はあるもののほとんどが伊豆大島からの出品である。今回の出品数は488本、15トン弱。去年は3回入札会が開かれ東京都は通年で約50トンの収穫量。今年は第4回に新島、式根島から出品が予定されているので去年以上の収穫量になるとみられる。
 東京都の入札は落札価格と落札業者を発表するだけでなく銘柄ごとにどの業者がいくらの入札をしたかまで発表する。どの業者が何を欲しがっているのかいくらと踏んでいるのかが入札結果から浮かび上がってくる。今回入札業者は9社、過去の落札品と業者の顔を見ながらの心理戦でもある。今回は出品量も少ないため1時半の札締めを少し早めて行われた。結果は前回よりもやや安い程度で意外としっかりした値がつくものもでた。東京都と静岡県の天草は特別なのか、頭を悩ます結果となった。

(報告/専務 森田智治)

東京都漁連倉庫内の天草

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15 2012/10/10 静岡県第6回入札会

 昔は今日10月10日が体育の日であったのがハッピーマンデーと称するものができて今年は8日が体育の日。統計的に10日が晴れの日が多いということで東京オリンピック開催日をこの日にして体育の日を制定したと聞いたことがあるが真偽のほどはさておき、まさしく本日晴天ナリ。下田の街は抜けるような青空に秋風が気持ちいい。
 9月の第5回入札会が数量不足で中止になったため今回が第6回入札会となった。今回の出品は1158本、28651kg。去年の同時期は1219本、30343kg、若干少なめといったところだが通年で比べれば今年は3524本、去年は4047本。1割以上の減になっている。今回の出品の半数以上を土肥支所の八木沢が占めている。とは言うものの去年の同時期の八木沢の出品数量と比べれば約半分強。今での相場の流れと数量を考えればそれほどの相場の下げはないかもしれないと思いつつ見付け開始。
 ファックス入札2社を含め入札業者は8社。今回品種銘柄が多いため途中休憩を挟み2回に分けて発表。結果は春草については高値のまま、夏に採取のものはやや下げ。八木沢に関しては数量が少なめということもあって下がることなく去年の同時期の値、そのままという結果になった。
 残すところ今年の入札会は来週の東京都、来月の静岡県で終了となる。

(報告/専務 森田智治)

入札場に並んだ天草見本
…品種数が今回、特に多い

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16 2012/10/18 東京都第4回入札会

 東京都の第4回入札会が開かれた。昨年は3回の開催で約45トン、今年は4回の開催で55トンと増産になった。これに入札には出品されない神津島分を加えた数量(約5トン)が加わり、結果ここ4年間のうちでは一番多くなった。
 しかし、開催に先立ち漁連、参事の塚本さんがあいさつのなかで「30年ほど前は500トンからの生産量からするとほぼ10%になっている。」と話が出た。八丈島が皆無になったこと(八丈島の減産原因は磯焼けとも、温暖化ともいわれるが根本原因はよくわかっていない)、三宅島が噴火以来(2000年・平成12年)大幅減産になっていることが響いている。
 全国生産量がここ数年500トン前後であるので30年前には東京都伊豆諸島のみでその生産量があったことになり、その落差に驚くほどである。
 今回は新島、式根島中心の晒天草が主である。(写真に晒天草の山がみえる)
 当初、漁連側も一度に400本以上の出品で価格が生産者希望価格を大幅に下回る懸念を思い、敷き札(生産者落札希望価格)があることが担当者から告げられた。
 最終回であるのでほぼ買い付け終了の業者、未だ買い足らない業者と混在しているのであるが、全体には漁連からの敷き札の話も聞き安値雰囲気が流れる中での入札となった。応札業者10社、結果はいかにとみる中、大口の新島晒天草は2社が当初予想の価格ははるかに上回る高値を入れ落札となった。
 入札会終了後に生産者、漁連、買い付け商社の3者で意見交換、懇親会がもたれた。
 そのなかで来季の天草予想価格の投票が行われた。第1回の伊豆大島波浮天赤あらめ1等の落札価格を各自予想して札入れした。もちろん余興であり、拘束は何もない。来年第1回に本番発表されるまで封印された。

(報告/社長 森田庄次)

晒天草が並んだ東京都漁連倉庫

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17 2012/11/14 静岡県第7回入札会

 1ヶ月ほど前まではまだ半袖で過ごせたのが季節の移ろいは早いもので下田の街にも今日は北西の風が吹き、短かった秋の終わりを教えてくれる。
 第7回入札会、今年の静岡県入札会最終回である。今年の静岡県の生産量は今回までで106トン。去年は101トンだった。3,4年ほど前までは200トン以上の生産量があったことを思えば半減である。
 今回の主だった出品は西伊豆の仁科と土肥の小下田で計451本。相場の流れから少しは下がるのか、それとも前回の相場をそのまま持ってくるのか読みにくいところである。前回同様ファックス入札2社を含め入札業者は8社。結果は赤草については前回と同じかやや下げ、晒草については逆に前回より高値がつくものが多い落札となった。前回の東京都第4回入札会で新島の晒草の落札値が高かったことを思えば今回の晒草に高値が付いたことも後になれば合点がいかないわけでもないのだが、それにしても高値がついたものです。
 入札会終了後、漁協組合関係者と業者との意見交換会、懇親会が開かれた。漁協からは1銘柄の入札数量はどれくらいが適正なのか、業者からは他の入札会との開催日の調整、梱包荷造りサイズの統一の要望など意見交換がなされた。
 何はともあれ今年の入札会は今回の静岡県の入札会をもってすべて終了となった。

(報告/専務 森田智治)

入札会場に並んだ天草見本

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18 2012/11/20 平成24年度(平成24.4〜平成24.12)てんぐさ概況

 全国のてんぐさ入札(生産)量

平成24年は入札数量、*の高知、長崎は一部入札外数量を含む。**は推定値。
平成23以前は生産数量(入札数量+入札外数量)です。

産地\年 平成24年 平成23年 平成22年 平成21年 平成20年 平成19年 平成18年
東京都 61 53 57 59 73 105 127
静岡県 106 101 155 219 238 286 222
三重県 15 11 18 11 26 111 100
和歌山県 14 21 13 15 25 58 47
徳島県 37 37 34 21 41 55 93
愛媛県 86 80 69 70 88 122 237
高知県 * 18 36 20 39 25 18 16
長崎県 * 13 26 15 16 13 9 24
上記産地計 350 365 381 450 529 764 866
全国生産量 ** 442 489 442 558 673 924 1002

(単位:トン)株式会社 森田商店 調べ h24(2012).11.14

 今年のてんぐさ入札会は平成24年11月14日の静岡県第7回入札会(第5回は中止、実質6回の入札会)で終了した。
 最終回は西海岸の仁科浜と小下田の出品で11トンであった。全国の生産数量は入札数量と入札外数量で推定442トンになった。平成23年は489トンであったので減産といえる。
 春先には各地より入る生育状況からして昨年よりやや増産されると見込まれたが、四国、九州地区が想定より数量増にならなかった。
 採取時の天候、海洋条件も比較的良好とみえたので根本的に不作であったと思われる。
 一方、需要は寒天市場、ところてん市場ともに今一つ盛り上がりに欠けた。
 寒天末端市場では従来品で従来価格の踏襲にとどまり、みるべき新しい展開がなく消費全体が低価格指向のなか寒天消費は低迷した。寒天の原材料としての使用、例えば糸寒天を使用する和菓子関係も消費拡大の状態になく現状維持程度に収まった。
 また、ところてん市場も後半、特に8月のお盆すぎになると例年終了するところが、残暑効果で9月の中すぎまで活発な動きはあったものの前半3月〜6月分の低調分をカバーするには至らなかった。
 つごう、供給減もあったものの需要面でも減少の傾向にあり国内てんぐさの入札価格は昨年のように最盛期50%高の波はなく終わった。
 なお、近年輸入てんぐさが大きなウエイトを占めるようになっているが、韓国が平成24年9月末時点で344トン(平成23年9月までに655トン)、モロッコが平成24年9月末で550トン(同じく平成23年9月末690トン)となっている。総輸入量は平成24年9月までで1,349トン、昨年(平成23年9月まで)は1,650トンであった。
 国内生産量が442トンと少ないにも関わらず輸入てんぐさも少なく推移しているのは昨年の輸入数量が多かったこともあるが、価格が韓国、モロッコともに上昇している現状に、それを乗り越えての旺盛な需要がなかったのが最大の要因である。
 てんぐさ市場価格を左右するのは需要面では国内市場の要因が、供給面では海外輸入動向の要因が大きいといえる。
 ともあれ、国産てんぐさが品質面から寒天、ところてんに適しているのは自明の理であり、国内てんぐさの生産量が重要なことには変わりない。来年の消費動向が気になるところである。
 なお、全国数量確定値は平成25年3月末に報告できる。

(報告/社長 森田庄次)

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